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任意整理とおまとめローンは違うの?

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おまとめローンと任意整理の関係

おまとめローンと任意整理。その概要だけを見てみると「どちらもそれほど変わらないのでは?」そう感じる人もいるのではないでしょうか。ところがおまとめローンと任意整理は似ているようで実はまったく違います。

ここではそれぞれの違いをしっかりと理解して、自分が選ぶべき借金返済の方法を知ってください。

知っておきたい任意整理の基礎知識

任意整理という言葉は聞いたことがあり、多重債務になったりして借金の返済が難しくなったら任意整理も検討すべきということは、なんとなく理解しているかとは思います。ただ、任意整理するとどんなことがおこり、どんなデメリットがあるのかまでは把握していない人が多いのではないでしょうか。

任意整理とおまとめローンを比較する前に、まずは基本的な知識をしっかりと把握することから始めましょう。

任意整理は話し合いで債務整理する方法

任意整理の基本的な考え方として、返済が厳しくなった人が、貸主と話し合いをして返済計画を立てる債務整理方法です。詳しくは後述しますが、少なくとも借りたお金の元金だけは必ず返すことが前提になります。

実際に話し合いをするのは借りた人ではなく、借りた人の代理人として弁護士が行うことがほとんどです。

このことが「任意整理とおまとめローンは似ている」と感じる理由のひとつかもしれません。返すのであれば、おまとめローンでもいいじゃないかと思うかもしれません。借り入れを一本化できる状況であれば、おまとめローンがおすすめです。

任意整理と他の債務整理の違い

任意整理は債務整理のひとつですが、他の方法と決定的に違うことがあります。それは裁判所などを利用せずに、「自分たちだけで話し合いをして借金の返済計画を立てる」ということです。このため他の方法よりもスムーズかつスピーディーに債務を整理することが可能です。話し合いですので、任意整理には必要な書類もほとんどありません。

ただし、任意整理は個人再生や自己破産などと比べると、減額になる借金の金額がとても少なく、最低でも借りた金額はきちんと返す方法になります。自己破産は借金がゼロになり(資産もほぼゼロですが)、個人再生は借金が1/5まで減らすことができると考えると、金銭面ではそれほどメリットがない方法とも言えます。

個人再生や自己破産は、原則としてお金を貸した側の同意がなくても行うことができるのに対して、任意整理は「話し合い」ですので、お互いの同意が必要だというのも特徴です。

基本的にはお金を返すことができる場合に任意整理を選び、お金を返すことは難しいけど家などの財産は残したいというときに個人再生を選びます。そしてどうしても返済できないようなケースで、借金も資産もすべてゼロにして、ほとんど白紙状態からやり直すのが自己破産だと考えてください。

おまとめローンと任意整理の違い

任意整理についての基本的な考え方は理解できたかと思います。それではおまとめローンとどこが違うのかについて説明していきましょう。

どちらも借りたお金を返していくことには変わりないため、その違いをあまり気にしない人も少なくないようですが、安易に選んでしまうと、「そんなつもりでなかった」と後悔してしまうことがよくあるので、そうならないように気をつけましょう。

返済総額が違う

おまとめローンと任意整理の最大の違いは、おまとめローンは金利も含めた借金の全額を返済するのに対して、任意整理の多くの場合は、任意整理以降は借金の元金の残りだけを返済していくことになります。任意整理の場合は利息の支払いを免除してもらえることが多いため、最終的な返済総額がおまとめローンよりも少なくなります。

ブラックリストに載る

おまとめローンも任意整理も借りたお金は返すことになるのですが、任意整理は話し合いで決めた金額を返済してもブラックリスト入りすることは免れません。おまとめローンではきちんと完済すればもちろんブラックリストに載ることはありませんが、任意整理は任意整理を行ってから5年間は新たな借金ができなくなります。

弁護士が任意整理を勧める理由

インターネットでおまとめローンの情報を調べていると、弁護士の多くが「おまとめローンは危険で、任意整理を利用しましょう」というような情報発信をしています。その情報の半分は正しいのですが、半分は正しくありません。

確かにおまとめローンは返済総額が増えることもあり、返済期間も長くなった結果、返しきれずに債務整理をするというケースも珍しくありません。その点においては弁護士が「おまとめローンは危険」と言うことに間違いはありません。

ところが、おまとめローンを完済できない人の多くは、任意整理をしても返済しきれなくなります。おまとめローンよりは返済総額が少なくなるとはいえ、任意整理でも2,3年は返済を続けることになるためです。

ではなぜ弁護士はおまとめローンではなく任意整理を勧めるのでしょうか?
理由は簡単です。おまとめローンは弁護士にとって1円にもなりませんが、任意整理は弁護士の稼ぎになります。簡単に言えば自分たちの利益になるから、おまとめローンを使わずに自分たちのところへ相談に来てくださいとアピールしています。

もちろん任意整理で救われる人もいるのですが、任意整理をするときはデメリットをきちんと語らない弁護士への依頼は避けるようにしましょう。真剣におまとめローンと任意整理のどちらが最適なのかを考えてくれる弁護士でないと、正しい判断を期待することができません。

周りにバレずにおまとめローンや任意整理をする方法

おまとめローンや任意整理は、できることならば周りの人に知られずに行いたいですよね。この点に関しては、おまとめローンも任意整理もちょっとしたコツを守れば、周りにバレずに利用することが可能になります。

おまとめローンが周りにバレる可能性があるのは、ローン審査のときの在籍確認だけです。在籍確認を避けることはほとんどできませんが、この在籍確認については深く考える必要はありません。会社には多くの在籍確認の電話がかかってくるため、対応には慣れています。

金融機関側も「おまとめローンの審査です」なんてことは言いませんので、会社内におまとめローンを利用したことが伝わることはまずありません。

任意整理の場合は、弁護士に「周りにバレないようにしてほしい」と言っておくだけで、自宅に電話をしないなどの気を使ってくれます。弁護士もよくあることですので、書類も手渡しで、連絡もメールや携帯電話などを利用した対応をしてくれます。

100%バレないとは言い切れませんが、おまとめローンも任意整理もよほどのことがない限り、周りの人たちに知られずに行うことが可能です。ただし任意整理はブラックリストに載りますので、クレジットカードを持てなくなります。そのため家族などの近い人に対しては、隠し通すことは難しくなります。

ブラックリストに載ったときの対処法

任意整理を行うとブラックリストに載るということはすでに説明しました。そして任意整理をしてブラックリストに載ると5年間は、原則としてお金を借りることもクレジットカードを作ることも利用することもできなくなります。

お金を借りられなくなることは当然ですし受け入れなくてはいけませんが、クレジットカードを持つことができないのは生活が不便になってしまいます。そこで利用したいのがデビットカードになります。

デビットカードは銀行口座に入っている金額分だけカード払いできる仕組みです。このためクレジットカードのように「いま手持ちのお金がない」状態で買い物や支払いをすることができませんが、お金さえあれば、「クレジットカード払いのみ」でも支払いをすることが可能になります。

デビットカードはブラックリスト入りしていても作ることができますので、任意整理をしたらまずデビットカードの発行をしてもらうようにしましょう。

あとはブラックリストの履歴が消えるまでの5年間しっかりと耐えることです。この5年間はお金を使わない生活を身につけるためのリハビリ期間だと考えてください。ブラックリストの履歴が消えた後に、また借金を繰り返さないように、お金に振り回されないライフスタイルを確立してください。

任意整理を行うための手順

任意整理を行うためには、お金を貸してくれている金融機関と話し合いをする必要がありますが、個人的に「任意整理をしてほしい」と切り出しても、まず間違いなく認めてもらえません。任意整理を行うためには弁護士や司法書士に相談することから始めます。

いきなり弁護士に相談はハードルが高いと思う人は、法テラスや地方自治体の債務整理相談会などを利用するというのもひとつの方法ですが、結果的には弁護士に話をすることになります。おまとめローンの審査に落ちて、任意整理を含めた債務整理を行うしか選択肢がない場合は、最初から弁護士に相談するようにしましょう。

弁護士に依頼すると、弁護士が貸主に借金情報の開示を求め、それをもとに返済計画を行います。そして返済計画の同意を依頼者にしてもらったら、弁護士が貸主と交渉することになります。この間、任意整理の依頼主が行うことはほとんどありません。ただ交渉の結果を待つだけです。

交渉は早ければ3ヶ月程度でまとまりますが、貸主によってはすぐに話し合いがまとまらないため、半年近く交渉が続くこともあります。ちなみに、任意整理の依頼をしてから、交渉がまとまって返済が開始するまでは、依頼者は借金を返す必要がなくなります。もちろん期間は猶予期間ですので、しっかり返済のための準備を行うようにしましょう。

任意整理で借金を返済するための流れ

それでは、実際に任意整理が開始した場合の借金の返済方法について紹介します。任意整理で決まった毎月の返済をする先は、大きく分けて2種類あります。
・ 法律事務所に一括支払い
・ 各金融機関に個別返済
どちらになるかは法律事務所の方針によります。一般的には任意整理の費用も含めて返していくことになりますので、法律事務所への一括支払いを行い、そこから各金融機関に振込をしてもらうことになります。

感覚的にはおまとめローンの借入先が法律事務所だと考えてください。法律事務所への一括支払いで良い場合は、おまとめローンと同じ感覚で返済していけますので、返済がとても楽になります。

とはいえ、実際に法律事務所が肩代わりをしているわけではありませんので、滞納をした場合は非常に厳しいペナルティが待っています。1ヶ月程度であればまだよいのですが、2ヶ月以上も滞納したり、何度も滞納を繰り返したりするようですと、金融機関から一括返済を求められます。

もちろん一括返済なんてできないから任意整理をしていますので、任意整理の返済について滞納があるような場合は、個人再生や自己破産などの方法を選ぶことになります。このとき連絡もせずに滞納をするようですと相手への印象を悪くしてしまいます。
その後の個人再生や自己破産をスムーズに行うために、滞納をしそうな場合は、まずは弁護士に相談するようにしてください。

おまとめローンと任意整理どちらを選ぶべき?

ここまで任意整理について紹介してきましたが、実際に任意整理とおまとめローンを比較したときに、おまとめローンと任意整理のどちらを選ぶべきなのでしょう。任意整理について理解できたけど、理解できた結果よけいに分からなくなったという人のために、おまとめローンと任意整理の使い分けについて説明します。

基本的にはおまとめローンで返済できるようであれば、おまとめローンを使うのが筋です。借りたお金を返すというのは当たり前のルールです。借り先が多すぎて返済が大変というような人のためのシステムがおまとめローンですので、まずは返済が楽になるおまとめローンで借りたお金を返しましょう。

おまとめローンでは返済できそうにない、おまとめローンを借りられなかった。任意整理はそのような状態の人たちのセーフティーネットです。ただし、おまとめローンで返済できないという人はおそらく任意整理でも返済できません。任意整理は金利分だけお得だという発想は捨てて、おまとめローンが出来ないから任意整理を選ぶというようにしましょう。

おまとめローンで返済が難しいのであれば、任意整理ではなく個人再生や自己破産ということになります。これはケースによって変わってきますので、まずは弁護士に相談するようにしてください。

まとめ

おまとめローンと任意整理は、時間をかけて借金を返していくという点においてはよく似ています。ただし、おまとめローンは利子も含めて返済していくのに対して、任意整理の場合、任意整理成立後は利子の支払いをほぼゼロにすることが出来ます。

任意整理のほうがお得に思えますが、任意整理を行うとブラックリストに載ることになり、5年間は借金ができませんし、クレジットカードを持つことができなくなります。もしおまとめローンで借りることができるのであれば、任意整理よりもおまとめローンを選びましょう。

任意整理はおまとめローンができなくなってから、次のステップとして利用しましょう。任意整理は基本的に弁護士に相談して行うことになります。法律事務所や法テラスなどで、他の債務整理方法も含めて検討してもらいましょう。

任意整理を行うときは、弁護士に依頼すれば返済開始まで、弁護士におまかせするだけです。弁護士とお金の貸主が話し合いをして、実現可能な返済計画を立ててくれます。あとは決められた金額を毎月返済していくだけです。

任意整理での返済での注意点は、絶対に滞納をしないことです。1度の滞納であれば大目に見てもらえるかもしれませんが、2ヶ月以上の滞納や繰り返しの滞納をすると、一括返済を求められる可能性があります。そうなると個人再生や自己破産しか選択肢がなくなりますので、注意してください。